前回、改定版として提案したシステムは水位センサーを利用するものでした。
この欠点は、待機時常に微弱電流(数100uA)が流れていることです。
改定版(待機中、線間で微弱電流が常に流れている)
つまりトイレ使用後の排水によりこの微弱電流が流れなくなるのを検出し給水開始
し一定水位レベルに達すると微弱電流が再び流れて給水を止めるというものです。
風呂の残湯をポンプで吸い上げる時はせいぜい10分位で微弱電流は問題になりま
せんが、このシステムはほとんど常時といっていいくらい微弱電流が流れてます。
微弱電流を流していることで水中の不純物イオンがどちらかに付着してしまい
時間経過により電極が腐食し電流が流れなくなって思った動作がしなくなりました。
これは微弱電流による水の電気分解です。よってこの現象をなくすことにしました。
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最終版給水システム(NC:Normal Close, NO: Nomal Open, C: Common)
プロトタイプの給水システムで使用していたマイクロスイッチと
タンク内のフロートを使用。
フロートは排水後水位が下がると同時に下方へ、給水されると上方向に移動する。
この動きと
マイクロスイッチのNC端子を使用する。
取付板とマイクロスイッチ
水位が満ちてフロートが最上位置に来た時スイッチレバーが押されてNC端子が
開放されるようにセットする。取付板長さはタンク幅にぎりぎり合わせて固定
できるように切る。タンクは陶器なので板との固定はエポキシ接着剤で。
タンク内は湿気が多いので板は防湿対策としてペイントする。
取付状態
最高水位の状態(スイッチレバーが押された状態)
動作解説:
排水後、水位が下がると押されていたマイクロスイッチレバーが元に復帰してNC
端子は電気的に短絡になりトランジスタQ2がオンとなる。給水ポンプモータが動作し徐々に水位が上がり最高水位位置になるとフロートによりマイクロスイッチレバーが押されNC端子は電気的に開放となるのでポンプは停止する。
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取付板とスイッチとの位置決め作業となるので現場でCut & Try します。
タンク内全体(左側水道水からの給水は停止中)
取付板左側(蛇腹ホースは外部給水タンクより)
取付板右側
タンクレバー,雨水タンクからの導水管&マイクロスイッチ接点からの導線
タンク内フロートの動きにマイクロスイッチを連動させることで待機時の電流消費
を無くすことが可能となり同時に改定版の不具合である、電極を直接水に浸ける事
によって生じる動作不良も解消できました。
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PS:上記のマイクロスイッチ動作をそのまま応用すればパスポンプ電源の改造は
より簡単になります。
1. 直接ポンプ電源の一次側の片方の線をマイクロスイッチに接続する。
2. この場合、マイクロスイッチの定格はポンプ電源定格の二倍以上を
選定する。
この方法はバスポンプ電源ボックスを開ける事なくバスポンプ外部電源
ラインを加工するだけなので、必要なのはマイクロスイッチと延長線
だけです。
ただし、マイクロスイッチがタンク内の湿気の多い場所に設置されるので
あまりお勧めできません。
end.