鯵の丸干し 2015

 今年も旬の時期がやってきました。カマスの干物はスーパーで手に
入りますが、これはなかなか見かけないと自負してます。
 都市部ではもっぱら鯵の開きが売られてるので食べる習慣がないと言ったほうがいいのかもしれませんが。
 木枯らし一号が吹いて太平洋岸に北西の風が吹きだす前後に沢山鯵が
水揚げされます。
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 適量の塩をして一晩寝かせて翌日天日干しします。2~3日干すと
完成です。鯵本体の大きさは、大きからず小さからずのもの。
大きすぎると脂が多くなる傾向があり塩が全体に回らなくなり美味く
頂けません。上の写真のように割り箸長さより小さめの12~14センチくらいの大きさです。これを焼くと10センチくらいになり食べごろ
サイズになります。 

私の好みはカチカチになるくらい天日干ししたものを炙る程度で食べる
ことです。乾燥しているので焼くというより炙りで食べれます。イノシン酸が凝縮されてうま味成分が強くなるので味わい深くなってます。
八代亜紀の「舟歌」ではありませんが「肴は炙ったイカでいい」で
なく、「肴は炙った鯵でいい」のです。酒の肴にも。

 美味さの決め手は塩の量と塩の質で決まります。最近わかったこと
は、塩の質でも美味しさが左右されるということです。
伯方の塩」でもだめでした。㊙の情報ですので非公開とします。

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 いつまでもこの大きさのものが水揚げされるというわけでないので
期間限定の食材ということになります。理由は水揚げ毎に型が大型に
なってくると鯵の開き用になってしまうのです。
 子供の頃、冬の保存食でもありました。たくさん獲れ消費量も多かったので百匹を一束(いっそく)と言って、売買されてました。この言葉は
今、地元でも死語になってます。 自家でしか作らなくなっている為で
す。


end.