鯵の丸干し

魚の干物は、ほとんどが背開きにしろ腹開きにしろ、「開き」がほとんどです。
丸干し(素干し)は、小さな魚、たとえば鰯などに限られます。
 
地元では今が旬の「鯵の丸干し」があります。 
 
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               鯵のせいろ干し
 
開きにするには少々小さいので
 
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丸ごと塩をして一晩寝かせ翌日天日に干します。
 
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鯵のせいろ干し・猫、烏対策後
 
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空を泳ぐ(?)鯵
 
天気の良い日だと一日で食せますが、太平洋沿岸の冬の北西の季節風に何日か
晒すと燻製したように干からびたものに仕上がります。個人的にはこれが好み
です。ハラワタの部分が完全に乾燥してしまうので焼いても煙や臭いが少なく
軽く炙る程度で食せます。 身をほぐしてお茶漬けするのが美味しいです。
 
その昔はたくさん捕れました。百匹をいっそく(「一束」でいいかな?)と称して
売買されてました。それほど地元では食されていたということです。
 
 辞書によると「せいろ」は元来餅などを蒸すときに使用されるものです。
漁村では、鰹節を作る時に蒸す作業がありましたがそれを干す用途にも使用して
ました。今では写真のように手製の金網で作ったものが主流ですが昔は二人掛り
でないと持てないような「せいろ」が使用されていた記憶があります。
 
end.