出会った人々

 旅の面白さは未知の人との出会いもそのひとつ。 初日に訪れた山形GHは印象が
強烈に残ってます。オーナーの人柄もそうですがゲストを信頼しきった接客態度には
感心しました。自由に冷蔵庫の食材を使って朝食を作り、部屋の鍵は玄関にあるホルダに入れてお互い挨拶もなしに次の訪問地へどうぞ、というゲスト主役の宿のスタイルは今後外国人観光客、とりわけバックパッカーズがより多くなると見込まれる地方の宿泊所のあり方を示唆しているのではと思います。若い旅人は少ない費用でたくさんのものを観たいというのが希望であり豪華な食事を求めて旅するわけではありませんから安い宿泊施設があるのはありがたいことです。YHが流行らなくなった昨今、このようなGHがより多くなってくれることを願うばかりです。

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山形GH ミンタロハットで

 上の写真は夜もまだ早い時間帯のゲスト同士の団欒風景。私含めて後1名が
映ってませんが。アクションカメラの紹介を兼ね試し撮りしたときのものです。
黒服の女性は台湾系米国人で大学の法科を卒業しての休暇旅行中とのこと。
21歳の一人旅。 日本訪問は今回で3回目。明日は山寺へ行くとのこと。
最初は日本人かと思ったのですが左側の女性が英語で語りかけると静かに米語
で話初め、私も参加して聞きだした次第。 だだし北京語はまったくだめで
日本語のほうがカタコトでもできるとのこと。当世、ネット時代でこのGHも
英語バージョンで紹介されていて予約しての訪問。そういえば翌日宿泊した民宿も
冬スキーに来る外国人が多くほとんどがネット予約とのことでした。
 その昔、YHもこのように食事の後などにペアレントと呼ばれる宿のオーナーが
情報交換の場としてゲストを集めたものでした。世代は違っても話はできるもので
アルコールが入ると結構楽しいものになります。 この後で山形大に留学している
台南出身の大学生も遊びに来て盛り上がりました。若い人たちと話するのも久しぶ
りでいつもは就寝時間の早い私もこの日だけは11時まで付き合ってました。

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山形GH ミンタロハット

 翌日宿泊した田沢湖スキー場の民宿「ヒュッテ ビルケ」の陽気な女将さんは
私含めて3人の客でしたが人数に関係なく食後のお相手をしてくれました。
冬はスキー客で賑わいを見せるようですが外人相手に少しでもリラックスしてもら
いたいとのことからいろいろと食後のアトラクションを考えているようです。

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「ヒュッテ ビルケ」の夕食
地元の食材中心でボリュームも味も満点。

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田沢湖スキー場のロッジ群。左の茶色っぽい建物が「ヒュッテ ビルケ」
    二階の湖が見える部屋の泊まるも朝もやっていて湖面は見えず。

函館山GHでは私より少し年下のW氏(NTT出身?独立している)と知り合いになりま
した。各都道府県へはコンピュータシステムを導入するのにほとんど出向いている
とのことで旅上手。多趣味でダイビングから国際B級ライセンスまで資格を多くお持ちでした。大手の放送局も出入りしていた関係でマスコミの裏側もよくご存知です。 ここのオーナーとは直接話しはしませんでしたがスタッフの女性の方と朝、上記の
W氏三人で四方山話。オーナーは全国に5カ所ほどGHを持っているそうです。
そんなそぶりも見せない地味な方でした。 GHには一人旅の年配の人が来るのは
珍しいらしく(外国人は来るようです)、しかもチャリで来る私のようなものは絶滅
危惧種のようだとオーナーが感心していたとスタッフの弁。ここは観光地ですので
夏休み中の若者が多かったようです。もちろん外国人の方も含めてです。
 この日私は約60キロを走行した後で疲れを取るのに近くの温泉に行き早々と
ダウンしていたので夜のリビングでの若い人たちとの情報交換はパスしました。

 短い期間でしたが予想もしない人々と遭遇することができました。
  来年も別ルートで北上を試みようと思ってます。

室蘭本線 ローカル列車での朝の風景
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アップル社の故人スティーブ・ジョブズ氏はiPhoneを流行らせてデジタル・デバイド
というある意味での差別用語を死語にしてくれました。高校生たちで車内で本を開いているのは少数派。旅するものにとってもiPhoneは強力な武器ですが私はガラケー
派なので悔しい思いをしました。

 end.